年収が上がったときに確認すべきこと|手取り・税金・お金の使い方

この記事の結論
年収が上がっても、手取りは思ったほど増えないことがあります。税金や社会保険料の仕組み、配偶者の控除、ふるさと納税、iDeCoなど、昇給・昇進・転職で収入が増えたときに確認したいポイントをまとめました。
年収が上がっても、手取りは同じだけ増えない
昇給や昇進、転職で年収が上がるのはうれしいことです。ただ、額面の年収が100万円増えても、手取りが100万円増えるわけではありません。所得税・住民税・社会保険料も一緒に増えるからです。
特に所得税は、所得が多いほど税率が上がる「累進課税」の仕組みになっています。所得税の税率は5%から45%までの7段階で、ここに住民税(おおむね10%)が加わります。
知らないと損するポイント
年収が上がったぶん、そのまま生活費を増やしてしまうと、思ったほどお金が残らないことがあります。まずは「手取りがいくら増えたか」を確認するところから始めましょう。
チェック1:手取りの増え方を確認する
昇給後の給与明細で、総支給額だけでなく、差し引かれる金額と手取り額を確認しましょう。
- 住民税:前年の所得をもとに計算されるため、年収が上がった翌年の6月ごろから増えるのが一般的です
- 社会保険料:健康保険料や厚生年金保険料は、毎年4〜6月の給与などをもとに見直されます
年収が上がった最初の年は手取りが多く感じても、翌年に住民税が上がって「思ったより手取りが減った」と感じることがあります。
チェック2:配偶者控除の条件
配偶者がいる場合、本人の所得によって受けられる控除が変わります。配偶者控除・配偶者特別控除は、本人の合計所得金額が900万円(給与収入のみなら年収1,095万円)を超えると段階的に小さくなり、1,000万円(同1,195万円)を超えると受けられなくなります。
ポイント
夫婦ともに働いている場合は、世帯全体で手取りがどう変わるかを考えることが大切です。
チェック3:ふるさと納税の上限
ふるさと納税で実質2,000円の負担で寄付できる上限額は、年収や家族構成によって変わります。年収が上がると上限額も上がることが多いので、毎年あらためて確認しましょう。
チェック4:iDeCoなど「所得控除」の活用
iDeCo(個人型確定拠出年金)の掛金は、全額が所得控除の対象になります。所得税の税率が高い人ほど、同じ掛金でも税金が軽くなる効果が大きくなります。
なお、iDeCoは2026年12月から、会社員の掛金の上限が月6.2万円(企業年金などとの合計)に引き上げられる予定です。
ポイント
iDeCoは原則60歳まで引き出せません。使う時期が決まっているお金とは分けて考えましょう。
チェック5:確定申告が必要かどうか
会社員でも、給与収入が2,000万円を超える人や、副業などの所得が一定額を超える人は、確定申告が必要になります。医療費控除を受ける場合や、ふるさと納税でワンストップ特例を使わない場合も申告が必要です。
チェック6:生活水準を上げすぎない
収入が増えると、住まいや車、外食など、生活のレベルも自然と上がりがちです。一度上がった生活水準を下げるのは大変なので、年収アップ分の一部は、先取り貯金や積立の金額を増やすことに回すのがおすすめです。
よくある質問
年収が上がったのに手取りがあまり増えないのはなぜですか?
所得税・住民税・社会保険料も一緒に増えるためです。特に所得税は所得が多いほど税率が上がる仕組みのため、増えた収入にかかる税金の割合は高くなります。
年収が上がったら、まず何をすればいいですか?
まずは手取りがいくら増えたかを確認し、そのうちいくらを貯蓄や積立に回すかを決めましょう。そのうえで、ふるさと納税の上限やiDeCoなど、税金の負担を軽くできる制度を確認するのがおすすめです。